日本にいると気づかなかった事がたくさんある。
どうしてヒトは生まれて、どうして死んで行くかなんて。
それが何故だかなんて考えもせず生きている気がする。
でもここの人たちは、この川へ還るために生きていた。
彼らは、ガンガーが全てを包んでくれると信じている。
ガンガーが死者を天へと運び、またどこかで会えるものだと。
何故だか泣きそうになって、自分が情けなくなって、必死でこらえていた。
もう感情がぐちゃぐちゃだった。
同じ人間だけど、別々の国に住み、別々の考えを持っている。
時間の流れも違うし、生きるスピードも違う。
「ほら、これが生活するってことだよ。」って、みんなが全身で表現している。
圧倒されている私は、ポカンとただ眺め、そしてなにかに取り付かれたかのように彼等にカメラを向けていた。
老婆がにやりと笑ってこちらを向いた。
何故かその瞬間、サッと鳥肌が立ち、
あぁ、彼女らは幸せなのだと感じた。
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